11月は厚生労働省により「児童虐待防止推進月間」として、児童虐待問題を考えたり、地域ぐるみで児童虐待防止に取り組んでいく期間となっています。
「189(いちはやく) 知らせて守る こどもの未来」(稲葉結さんの作品)がこの推進月間の標語となっています。「189」は児童相談所虐待対応ダイヤルです。
子を持つ親としては、なぜ虐待をするのかについて理解に苦しみます。平家物語の一節「小次郎が薄手負うたるをだに、直実は心苦しうこそおもふに」は子を思う親の気持ちがよく表れていますし、この地域で発掘された「足形付土板」からは子を失った親の嘆きが痛いほど伝わってきます。
「銀も金も玉も何せむに勝れる宝子に及かめやも」どんな宝も子供にはかなわない、山上憶良の和歌は千年以上の時を経ても色あせることはありません。
それでも児童虐待が起こり、罪のない子供たちが命を落としていることに怒りと悲しみを禁じえません。学校は子供たちを守る場所でもありますが、それは地域ぐるみで見守りを行っていく必要があります。
今月は児童虐待防止推進月間。「こどもの未来を守る」ためにできることを進めていきます。