函館市立臼尻中学校ブログ   

2021-02-10

学習環境に差があってはいけない

 「生まれ育ったところによって学力に大きな差があるということは本来あってはならないことです。」は、かつて北海道教育委員会教育長がおっしゃった言葉です。

 そのため、授業改善による学力向上の取組や、小中9年間の授業過程をそろえようという取組がなされてきました。発達段階を考慮しながらも、小学校と中学校での授業の流れをそろえることで中1ギャップを生じさせずに、9年間の接続をスムーズに行い、小学校と中学校が連携して学力向上を図っていくことは、学校、そして、教師の努力で行われてきました。

 若手教員でもベテラン教員でも同じ指導過程で授業を行うことは、児童生徒にとって安心して授業を受けられる大前提です。

 授業のはじめに「目標・めあて・学習課題」を提示して、児童生徒が1時間の見とおしを持てるよう、1時間の授業の流れと学習内容、どんな力を身に付ければいいかについて確認し、児童生徒が学び合い、表現する時間を保障し、授業の最期で教師がまとめ、児童生徒が振り返る、この授業過程が、どの学年でも、どの教科でも行われているはずです。

 この授業改善を支えるのが学習環境。特に文部科学省が推進し予算化され、今年度から実施されているGIGAスクール構想。一人一台のタブレット端末を学習で活用していくことになります。すでに導入されている自治体では、コロナ禍での臨時休校でもオンライン学習を行い、児童生徒の学びを途切れさせない取組が行われています。

 生まれ育ったところで学力に大きな差があってはいけない、そのためには学習環境も大きな差があってはいけない、そう考えます。導入される時期によって、そして導入される機器の状況によって、新学習指導要領で育成すべき力の基盤となる「情報活用能力」に差が出ないよう、学校は力を注いでいきます。