体育館の器具室が雨漏り(結露?)でびしょぬれだったため、一時的に生徒玄関前ホールにピアノが置かれているのですが、昼休みに弾いている生徒が。
誰かと思って見に行くと、ハーフパンツ姿のピアノ男子。楽しそうに弾いていました。
「音楽」がある学校はいいなあと思います。
1年生の英語の授業にお邪魔しました。教科書の本文の読み合いを行っていました。
We practiced,practiced,practiced, and and got the trophy.
「practiced,practiced,practiced」は「練習を重ねて」「ひたすら練習して」よりも練習の積み重ねの度合いが如実に伝わる表現だと思います。いい表現だなと思いながら授業を見ていました。
密にならないように、感染予防を徹底して行いながら、それでも「対話的な学び」を授業の中で実践できるよう、各教科が工夫しています。
文化庁が平成28年に発出した「常用漢字表の字体・字形に関する指針(報告)について」によよると、「正しい字形をきっちりと教えるべきではないか 漢字は,正しい字形を,きっちりと教える必要があると思います。そのような考えは間違っているでしょうか。」の問いに対して、「A 漢字には,一つだけの正しい形があるわけではありません。そのことを踏まえた上で,より整った,読みやすい字を書こうとする気持ちは尊重されるべきです。」とあり、「正しい字形」という考え方自体が間違っているとしています。100人いれば100とおりの手書き字形ができあがるとも。また、手書き文字と印刷文字はそれぞれに正しい字形であり、表し方に独自の特徴や習慣があるため、違って見えるだけであるとも。「ポップ体は授業で使うべきではない」といった人もいましたが・・・。
読みやすい字ということで、学校現場ではユニバーサルデザイン書体が使われだしています。特別支援教育の視点からのものです。
障がいの有無にかかわらず、すべての人にわかりやすい書体を使う、という考え方がユニバーサルデザイン書体を生み出しました。弱視の方やディスレクシアの方に配慮したデザインだそうです。
「正しい字形」に凝り固まらずに、どんな人にでも伝わるかどうかという視点が、学校現場でほしいですね。はねるかはらうかなどという些細なことにこだわっていては、漢字嫌いの子供を生み出してしまうような気がします。
1年生の美術の授業にお邪魔しました。「切り絵」の2時間目です。学習課題は「作品の原画を選ぼう」「灰色の部分のみを切り抜く」で、学校で用意したカッターナイフで丁寧に切り抜きます。集中力と根気の勝負ですね。
原画を選ぶ人は、図柄と切り抜きやすさを考えて選ぶ必要がありますが、「この原画がいい!」と思うものを選ぶのが間違いないですね。
1年生の国語は「少年の日の思い出」、学習課題は「僕の行動や表現から事件の内容や心情をつかむ」で、「なぜ僕は自分のチョウを押しつぶしてしまったのか」について、考えまとめたものを黒板に記入し、全体で交流しました。
「少年の日の思い出」は3月実施予定の教材です。コロナ禍の関係で学校行事や対外行事等がなくなったことが、年度当初の臨時休校で失った授業時数を取り戻すだけでなく、授業時数の確保と、さらにゆとりある計画につながったからこそ、授業進度が早くなったことにつながったのだと思います。教科書終了後は、補充学習等進めていきます。
文化審議会より2021年審議の正式候補に推薦され、イコモスによる現地調査を経て、早ければ今年の7月に世界遺産に登録さされる予定の「北海道・北東北の縄文遺跡群」。その縄文遺跡群を構成する「大船遺跡」と「垣ノ島遺跡」を校区内にもつ臼尻中学校では、総合的な学習の時間に「縄文学習」を実施しています。
函館市教育委員会文化財課の職員の方に来校していただき、南茅部地域の縄文文化の概要や「大船遺跡」「垣ノ島遺跡」がどのような遺跡なのか、その重要性等について学習します。これも校区内にある「縄文文化交流センター」を生徒たちが訪問し、実際の遺物を直接見ることで学習を深めます。センターには北海道唯一の国宝「中空土偶」が展示してあります。これを見るだけでも「縄文学習」を進めるうえで大きな意味があります。
「大船遺跡」は、約千年にわたって継続した縄文時代の集落の遺跡です。「三内丸山遺跡」と同じく、かつての縄文時代のイメージを大きく覆す遺跡の一つです。
「垣ノ島遺跡」は、コの字の形をした大規模な盛土遺溝で、祭祀などの儀礼的な場所として考えられ、今でも見てわかる遺跡です。また、ここからは世界最古の漆製品が発見されています。
千年にわたり大規模な集落が維持できたのは、豊かな生活がそこにあったということだと思います。豊かな生活が豊かな精神文化を生み出したのでしょう。
そんな遺跡が臼尻中学校区内にあるということ、今でも昆布などの豊かな海の恵みがこの地域を支えているということ、これだけですごいことです。
1年生は、来週文化財課の職員の方に来校していただき、縄文文化について講話を聴きます。2月には縄文文化交流センターを訪問します。「昔のこと」ではなく、「我々の生活に連綿と続いていること」として、学んできてほしいと思います。