函館市立臼尻中学校ブログ   

2020-12-11

国語の授業にお邪魔しました。

 1年生の国語はワークの問題に取り組んでいました。「自立語・付属語・活用・品詞」です。中学生が苦手意識を持つ文法ですが、聞き手や読み手に伝わる表現をするためには、文法は欠かせません。自分の気持ちを確実に伝えるためのツールにもなるのです。頑張って覚えて使えるようになりましょうね。




 文章は相手に自分の思いを伝える大変便利なものです。千年以上前の人の考えていたことや思いを読み解くことができるものは、エジソンが蓄音機を発明するまで、文字で紡ぐ文章しかありませんでした。ただ、言葉は生き物で、話し言葉は様々な要因(日常生活の変化や歴史的な出来事等)で変化していきます。話し言葉から生み出される書き言葉である文章も同じです。
 「当たり前」はいつまでも「当たり前」ではありません。日常的によく見られるようになった「普段」は当て字です。本来の意味的には「不断」を使うべきですが、「普段」が公文書にも登場するようになりました。当て字が「正しい」と言われている言葉を駆逐してしまう例です。「当たり前」も同様ですね。
 過日新聞に「めちゃめちゃ」を正しい意味で使うようにとの投書記事がありました。実は「めちゃ」はもともと「むちゃ」で、ものすごい勢いで表現が揺れ動いている言葉です。私の地元では「めちゃんこ」を使います(どこかわかりますか?)。そもそも「めちゃめちゃ」の「めちゃ」を重ねる表現は、某バラエティ番組のタイトルで普及したようなものですし、揺れ幅が大きい言葉に正しさを求める必要があるのかなとも思います。
 「ら抜き言葉」に違和感を感じない人が増加している状況下、文法も時代とともに変化していきます。
 それは言葉の乱れではなく、多くの人が使っているために意思疎通がしやすくする、自分の思いを伝えやすくする、ための変化ととらえるべきなのかもしれません。

 1年生の皆さんは、たくさんの言葉と日本語の生きた文法をしっかりと学び、豊かな表現ができるよう力を付けてほしいと思います。SNSなどでのトラブルの原因の一つに、表現力と読み取る力の未熟さがあります。「相手に伝わる表現」は学ばないと身に付きません。

こんなふうにならないでくださいね。

 「子供が生まれました!」「すげ~~」

 「宝くじが当たりました!」「すげ~~」

 「車をぶつけてケガをしました・・・」「すげ~~」????